概要
レースモニター機能は,レースのカメラ映像に全車ラップタイム表示,全車走行位置を表示する機能です.
車載カメラ映像・GPS ログだけではわからない,他車の順位や追い上げの様子など,レースの様子を映像で再現することができます.
他車の位置情報はラップタイム記録のみから推定しているので,正確に位置を再現できるわけではありません.例えば自車や他車がスピンしたりすると,他車の位置情報は不正確なものになります.
使用方法
- レースモニター機能を使用するためには,以下の 2つの情報が必要です.
- 全車のラップタイム記録
- 全車の,トップチェッカーから何秒後にゴールしたかの記録
以下では,AMB (多くのサーキット・レンタルカート場で使用されている時間計測器) のタイムシートを元に,ラップ記録ファイルを作成する例を示します.
- Name: に続けて,カメラ車のドライバー名 (ここでは AAA とします) を記述します.後に記述する全ドライバー名のどれかに一致する必要があります.
- 次の行の LapTable: はそのまま記述します.
- 次の行に,全員のドライバー名を記述します.各ドライバー名はカンマ「,」またはタブで区切って記述します.
- 次の行から,各車の全周回のラップタイムを記述します.時間の表記は,1:23.456 のように 分:秒 で,または 99.999 のように秒だけでも記述できます.各車のラップタイムはカンマ「,」またはタブで区切って記述します.1台のタイムは縦に並ぶことになります.タブとカンマを混在させることはできません.Excel をお持ちの方は,Excel で入力しテキストファイルに保存するのが簡単です.この情報は AMB ではラップタイム表に載っています.
- 最後の行のタイムは,ゴール時間差分を記述します.この例では,BBB がトップチェッカー,AAA が BBB の 0.58秒後にゴール,CCC は BBB の 7.8秒後にゴールしたことを示しています.この情報は AMB ではレース結果表に載っています.
- まずは通常の手順で,GPS ログとカメラ映像の同期を取ります.
レースモニター機能では,ラップタイム簡易計測機能は使用しません (ラップ記録ファイルの記録が優先されます) ので,ラップ簡易計測の操作は不要です.
以降で,カメラ映像とラップ記録との同期を取ります. - 「VSD メーター合成」ダイアログのスキン選択リストから,「race_monitor.js」スキンを選びます.
- 「VSD メーター合成」ダイアログの「LAP表」の開くボタンをクリックし,先ほど作成したラップ記録ファイルをリードします.
- AviUtl のメインスライダバーを使うなどして,ラップタイム計測を開始した瞬間の映像を表示させます (車が動き出した瞬間ではなく,車がタイム計測ラインの上を通過した瞬間です).そしてその状態で,「VSD メーター合成」ダイアログの「LAP表」右の「始」ボタンを押します.
- AviUtl のメインスライダバーを使うなどして,ラップタイム計測を終了した瞬間の映像を表示させます.そしてその状態で,「VSD メーター合成」ダイアログの「LAP表」右の「終」ボタンを押します.
- 以上で同期作業は終わりです.後は通常の手順で,動画を保存する等を行ってください.